【 腰椎椎間板ヘルニア 】

急性期の方、整体は禁忌です。慢性期になってからの施術がお勧めです。

腰椎椎間板ヘルニアの急性期に整体を行うことが禁忌(してはいけない)とされるのには、明確な医学的理由があります。
以下に、構造・生理・臨床の観点からわかりやすくご説明します。

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🩺【1】急性期の状態とは

まず「急性期」とは、ヘルニアが飛び出した直後〜炎症や神経圧迫が強い期間(おおよそ発症後1〜3週間※個人差あり)を指します。

この時期の腰椎では:

・椎間板の外側の線維輪が破れている
・内部の髄核が神経根を直接圧迫している
・周囲に強い炎症反応(浮腫・血流障害)が起きている

つまり、組織が「ケガをした直後の状態」にあるわけです。

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🚫【2】急性期に整体等が禁忌な理由

理由①:神経圧迫と炎症が悪化する可能性

* 整体で腰をひねる・押す・牽引するなどの刺激を加えると、
  すでに突出している髄核がさらに押し出される危険性があります。
* これにより、神経根の圧迫や炎症が強まり、痛みやしびれが悪化する可能性があります。

🧠特に危険なのは:

* 下肢の激痛が悪化する。
* 感覚麻痺や筋力低下が進行する。
* 重症の場合、排尿・排便障害(馬尾症候群)を引き起こす可能性もあります。

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理由②:筋肉の防御反射で余計にこわばる

* 強い痛みのとき、体は「防御反射」として筋肉を硬直させます。
* その状態で刺激を加えると、筋肉がさらに緊張し、血流が悪化して痛みが増すという悪循環に入ります。


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⏳【3】ではいつから整体が可能か?

炎症(熱感)が落ち着き、

* 痛みが安静時にも和らいできた
* 寝返りや起き上がりが少しできる
* 下肢の激痛が引いてきた

このような回復期(発症後2〜3週間以降)に入ったら、
当院での整体が安全に行えるようになります。

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💡【4】急性期の正しい対応

炎症を抑える:安静、冷却、鎮痛薬(医師の指示)
筋肉の防御反射を減らす:温めすぎず軽い体位変換
回復を早める:炎症が落ち着いたら当院整体へ移行

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👉したがって、急性期の整体は「禁忌」となるわけです。
炎症が落ち着いた回復期から、やさしい手技の当院へご来院するのが正解です。

当院の施術で何がどう期待できるのか、下記をご覧ください。

整体で期待できる主な働きと改善の仕組み

当院の整体は、筋肉や関節だけでなく
「体全体のバランスと循環」を整えることで、
腰椎椎間板ヘルニアや慢性的な腰の不調を根本からサポートします。

🟢 筋肉・筋膜の緊張をやわらげる

硬くなった筋肉や筋膜をやさしくゆるめることで、腰まわりの過緊張が神経を引っ張ったり、姿勢を乱すことを防ぎます。
→ 痛みやしびれを軽減し、自然な動きを取り戻します。

🟢 関節の可動性を整える

脊椎・骨盤・仙腸関節などの動きを整えることで、椎間関節や椎間板にかかる負担のバランスを改善。
→ ヘルニア部への過剰な圧力を和らげる可能性があります。

🟢 体液・血流を促す

軽擦・伸展・ポンピングなどの手技で、血液やリンパの流れをスムーズに。
→ 炎症の吸収・むくみの軽減・組織への栄養供給を促し、回復をサポートします。

🟢 神経への栄養供給を助ける

神経まわりの圧迫を緩め、循環を促すことで、神経組織へ栄養が届きやすい環境を整えます。
→ 神経の回復を助け、痛みやしびれの改善につながります。

🟢 姿勢・骨格バランスを整える

骨盤の前後傾・左右の傾き・ねじれを調整し、全身の軸を安定させます。
→ 不良姿勢による腰部への負荷を軽減し、脊椎のストレスを減らします。

🟢 再検査とフィードバックで安心の施術

施術後に身体の変化を確認しながら、必要に応じて手技を調整します。
→ 無理のないペースで、効果的な改善を継続できます。


これらの働きが組み合わさることで、
腰椎椎間板ヘルニアによる痛み・しびれ・動きの制限に対し、
体の内側から自然な回復を引き出していきます。